循環器内科
循環器内科
概要
循環器内科のご紹介
私たち循環器内科は、心臓や血管に関わるあらゆる病気を総合的に診療しています。
心不全、心筋梗塞・狭心症、不整脈、弁膜症、心筋症、大動脈疾患、末梢動脈疾患、肺血栓塞栓症、下肢静脈疾患、高血圧など、多岐にわたる疾患に対し、内科的検査・治療を幅広く提供しています。
カテーテル治療やペースメーカー植込み術など専門性の高い治療も積極的に行っています。
急性期から慢性期まで切れ目のない診療
これらの疾患は突然発症することも多く、救急搬送される患者さんも少なくありません。
当科では一般病床約30床とCCU(集中治療室)4床を備え、札幌市循環器・呼吸器二次救急の当番病院として24時間体制で救急要請に対応しています。
心臓血管外科と同じ病棟にCCUを併設しているため、内科・外科が垣根なく連携し、必要に応じて速やかに集中的な治療へ移行できる体制を整えています。
急性期の治療に加えて、治療後の再発予防にも力を注いでいます。
理学療法士や糖尿病専門医と協力し、心臓リハビリテーションや生活習慣病改善を通じて、患者さんが安心して日常生活を送れるようサポートします。
医療連携と教育体制
当科は
• 日本循環器学会認定 循環器専門研修施設
• 日本心血管インターベンション治療学会研修施設
• 冠動脈インターベンション(高速回転アテレクトミー)治療施設
などの施設基準を取得し、札幌市における循環器診療の基幹病院として、検査・治療・教育の各面で充実した体制を構築しています。
2024年現在、常勤医師4名、後期研修医1名、非常勤医師1名が外来・入院・救急診療にあたっています。年間に心臓カテーテル治療は200例前後、下肢血管治療は60~100例、ペースメーカー移植術は50例前後、カテーテルアブレーションは40例前後、心臓リハビリテーションは350例前後を経験しています。決してHigh Volumeな症例を誇る循環器専門病院ではありませんが、循環器診療としてはより複雑な症例を拝見します。札幌の南部の中核となる総合病院であることで併存疾患を複数有する患者さんが集まり、治療の優先順位はどの病態なのかを各科と連携して検討しています。患者さんのニーズ・幸せのためには我々がどのような対応をすべきか、時に1年2年をかけてサポート、我々の専門的治療介入、そしてフォローを織り交ぜながら一人の患者さんの複数の疾患を当院で支える。そのような患者さん本位の診療を目指せることが当院・当科の一番の特徴であり、長所・強味であると考えています。
地域の先生方へ
循環器疾患か否か判断に迷う症例でも、まずはお気軽にご紹介ください。
もし循環器疾患でなかった場合でも、総合病院ならではの多科連携により、適切な診断・治療へつなげることが可能です。
日中は地域連携室(0120-552-303)、緊急時や夜間・休日は病院代表(011-822-1811)または循環器専用電話までご連絡ください。
研修を希望される医師の方へ
当科は教育病院としても幅広い症例に触れられる環境です。偏りの少ない循環器診療、患者さん本位の診療を通じ、内科診療の総合的なスキルアップを目指せます。循環器診療としても冠動脈インターベンションをはじめとする最新治療を経験しながら、循環器専門医資格の取得、さらにはインターベンション認定医・専門医を目指すことができます。
後期研修をご希望の方は「道央内科専門医研修プログラム」もぜひご覧ください。
私たちと一緒に、札幌南部地域の心臓・血管の診療を支え、切り拓いていきませんか。
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ユニークな診療
| 循環器救急 (急性心筋梗塞・心原性ショック・急性心不全・致死性不整脈・重症肺塞栓症・心肺停止など) |
24時間365日いつでも対応できる緊急カテーテル治療、経皮的心肺補助・大動脈内バルーンパンピング・人工呼吸・持続的濾過透析などを含めた集中治療、札幌市循環器呼吸器二次救急・ACSネットワークへの参加 |
| 心筋梗塞 | 心筋梗塞後の心臓リハビリテーション、再発予防のための患者教育、糖尿病合併患者に対する糖尿病教育 |
| 狭心症 | 320列CT、MRAを用いた診断、FFRCTを用いた虚血診断、アテレクトミーデバイス(ロータブレーター、Diamondback360、DCA)を用いたカテーテル治療、IVL(血管内破砕術)によるカテーテル治療 |
| 心不全 | 心臓リハビリテーション、CPAPによる在宅人工呼吸療法、集中治療、CPXによる心肺機能の評価 |
| 不整脈・失神 | 診断がつきにくい不整脈に対する携帯型心電計、2週間ホルター、失神に対する電気生理学的検査、ヘッドアップチルト試験、植込み型心電計、突然死高リスク症例に対する遅延電位・TWA測定、VT誘発試験、経静脈ペースメーカー、リードレスペースメーカー、上室頻拍や心房細動に対するカテーテルアブレーション |
| 静脈疾患・肺塞栓 | カテーテルによる血栓溶解療法、下大静脈フィルター |
| 高血圧 | 重症例に対する原発性アルドステロン症を初めとした二次性高血圧の精密検査・治療 |
FFRCTについて
当院では2023年3月から狭心症の治療方法の判定に、FFRCTを導入しました。FFRCTは、冠動脈CTで狭窄病変があった患者さんに治療が必要かどうかを判定する手法です。従来心臓カテーテル検査で冠動脈にワイヤを入れて判定していた虚血の有無が、冠動脈CTのデータで判定できます。特に、冠動脈CTで中等度の狭窄があっても、FFRCTで虚血が無いことが確認できれば、カテーテル検査は不要となります。FFRCTは、保険適応も得られ、ガイドラインでも推奨されるようになりました。一方で、FFRCTを保険で行うには厳格な施設基準が設けられ、2024年4月の時点では基準をクリアしているのは北海道で当院を含めて5施設のみとなっています。
図:FFRCT解析結果(数値は冠動脈の各部位における「冠血流予備量比」)

安定狭心症患者では、狭窄のある冠動脈に虚血が生じているかの診断に、「冠血流予備量比」という数値が用いられます。この数値の低下は、中等度狭窄にカテーテル治療を行う際の判断基準にもなっています。FFRCTでは、図のように狭窄のある冠動脈の「冠血流予備量比」がカテーテル検査を行わなくても高い精度で計算され、虚血の診断ができます。但し、不安定な症状の患者さんは従来の心臓カテーテルが第一選択となりますし、ステントの入っている場合は解析対象とならないなど、FFRCTには制限もあります。今後も当院では、幅広く狭心症の疑われる患者さんを受け入れ、より「身体にやさしい」適切な方法で虚血性心疾患の診断を行っていきたいと思います。
スタッフ紹介
医師
神垣 光徳
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白井 真也
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伊東 直史
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島 秀起
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玉槻 大輔
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今西 隆晃
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臨床工学技士
理学療法士
- 専従:江端純治※2
- 専任:上泉理※3、荒谷隆、高橋友哉、金内利明、山越霞、若杉大、田仲愛、今健太
※2 心臓リハビリテーション上級指導士
※3 心臓リハビリテーション指導士
心臓リハビリテーション
当院は、心臓リハビリテーション指導士が在籍する心臓リハビリテーション施設(心大血管疾患リハビリテーション1)としての認定を受けています。
幅広い疾患領域・幅広い治療段階
急性心筋梗塞や狭心症、慢性心不全、心臓外科術後(冠動脈バイパス術や弁置換術など)、大血管疾患(大動脈瘤や大動脈解離など)、大血管術後(人工血管置換術やステントグラフト内挿術など)、下肢閉塞性動脈硬化症など、幅広い疾患領域で心臓リハビリテーションを導入しています。また、発症(術後)早期から外来通院まで、幅広い治療段階で心臓リハビリテーションを提供していることも当院の特色です。
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心肺運動負荷試験(呼気ガス分析)による運動処方
近年、呼気ガス分析を用いた運動負荷試験(心肺運動負荷試験)が運動療法における運動処方や治療効果の判定などに使われるようになってきました。心臓の最も重要な役割である酸素輸送の面から、運動中の心臓ポンプ機能の解析や総合的な運動能力を評価できるのがこの検査の特徴です。この検査により、心臓に過剰な負荷をかけずに安心して楽しめる運動の強さがわかります。
多職種編成チームによる包括的介入(心臓リハビリテーション・ケアチーム)
近年、運動療法だけではなく、食事療法や生活指導、禁煙指導、服薬指導、カウンセリングなどを含めた多要素的な心臓リハビリテーション、いわゆる「包括的心臓リハビリテーション」が狭心症や心筋梗塞、心不全などの再発予防や動脈硬化性の病変そのものに対する治療に非常に有効であるとして注目されています。
この包括的心臓リハビリテーションの充実を図る目的で、当院では2009年4月に「心臓リハビリテーション・ケアチーム」を発足させました。
現在、チームには医師、看護師(循環器センター、集中治療センター、外来)、理学療法士、臨床心理士、薬剤師、管理栄養士などが参加し、循環器病の患者さんの心臓リハビリテーションをサポートするために活動しています。具体的な活動内容は以下の通りです。
再発予防に向けた患者教育(心臓リハビリテーション教室)
当院では再発予防のための総合的な患者教育の一環として、「心臓リハビリテーション教室」を開催しています(予約制)。「運動や身体活動全般についての講義」と「生活・病気の管理についての講義」を受講していただくことにより、少しでも再発予防や生活の質改善につながるよう支援しています。




