ヘルニコアはじめました

ヘルニコアについて

背骨と背骨の間のクッションの役割を持つ椎間板の内部には、髄核という組織があります。この髄核が後方に飛び出て、神経を圧迫するのが椎間板ヘルニアです。

ヘルニコアはヘルニアを起こしている髄核に対して直接注射して治療を行います。

髄核には保水成分が豊富にあるため、ヘルニコアを髄核に注射することで、有効成分のコンドリアーゼが髄核内の保水成分を分解し水分によるふくらみを和らげます。結果として神経への圧迫が改善し、痛みや痺れなどの症状が軽減すると考えられています。

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適応ケース

腰椎椎間板ヘルニアに対する薬物治療やブロック治療などの保存治療で十分な効果が得られない方。

ヘルニコアの治療手順

手術のおおまかな流れは下記の通りです。

  1. レントゲン台に横になり、体の位置を調整します。X線でヘルニアのある椎間板を確認しながら、針を刺す場所を決めます。
  2. 針を刺す位置を消毒します。
  3. ヘルニアのある椎間板内に針を刺し、ヘルニコアを注射
  4. しばらく安静にします。薬による副作用がないかなどの確認をします。
  5. (医師の診察を受け)問題がなければ帰宅できます。※医師の判断で1~2泊の入院となる場合があります。
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ヘルニコア注入に伴う合併症・注意点

  • 投与によるアナフィラキシーの発現(かゆみ、蕁麻疹などの皮膚症状、腹痛、吐き気などの消化器症状、視野が狭くなるなどの視覚症状)の可能性があります。
  • ヘルニアの形や出ている位置によっては、ヘルニコア注入の適応とならない場合があります。
  • 腰椎不安定症のある患者さん、またその疑いのある患者さんにはヘルニコア注入を行うことができません。
  • 過去にヘルニコア注入を受けたことのある方は、再度この治療法を受けることができません。

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治療後の日常生活の注意点

  • 治療当日は入浴を控えてください。
  • 治療後1週間は腰に負担をかけないように心がけてください。治療後は椎間板の周りの組織に変化が起こっています。日常生活やスポーツ開始時期など詳細は医師に相談してください。
  • 定期的に診察を受けてください。
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