小児科

1.研修目標

小児科学の基本的考え方と手技の修得

2.研修指導医

  • 小林 一郎(指導責任者)
  • 高橋 豊
  • 縄手 満
  • 大倉 有加
  • 谷口 宏太
  • 下村 真毅

3.研修内容

(1)患者・家族、スタッフ、他科・他院、公的組織とのコミュニケーション

到達目標

  • 患者の年齢や発達に応じたコミュニケーションができる
  • 患者家族と適切なコミュニケーションができる
  • 他職種との適切な情報交換ができる
  • 状況を整理し、適切なタイミングで指導医に報告/相談できる
  • 他院・他科への紹介・逆紹介ができる
  • 必要に応じ、児童相談所、警察、学校などとの連携ができる

(2)病棟診療研修

入院患者を受け持つことで、診察法や診断・治療手技の基本を身につけると共に、担当症例につき深く学ぶ。

到達目標

  • 患者の症状ならびに身体所見から適切な検査を選択・実施できる
  • 臨床経過・症状・身体所見・検査所見から病態を把握できる
  • 診断に基づいて治療法を選択し実施できる
  • 年齢・体格に応じた輸液・投薬が指示できる
  • 症状・身体所見や検査値の変化に応じた対応ができる
  • 退院の判断ができる

(3)外来診療研修

多彩な訴えで受診する外来患者から限られた時間で必要な情報を取得し、緊急性や重症度の判断ができるようにする

到達目標

  • 一般外来に同席し、多くの症例に触れながらCommon diseaseに関する知識と対応を身につける
  • 緊急性を判断し、迅速かつ適切な対応ができる
  • 入院の適応を判断できる
  • 専門外来*1に同席し、小児における各専門領域の知識を深める

(4)保健・予防医療

実務を通して予防接種の基本的考え方や公的社会保障制度に関する知識を身につける

到達目標

  • 推奨されている予防接種スケジュールの概略を理解する
  • 予防接種の副作用・禁忌を理解する
  • 免疫抑制薬使用中など特殊な状況下での予防接種の適応・禁忌を理解する
  • 子ども医療費助成制度、小児慢性疾患などについて知る

(5)周産期医療

新生児の特徴、新生児特有の疾患を経験し理解する

到達目標

  • 周産期カンファレンスに参加し、産科との情報交換を行う
  • 異常分娩・帝王切開に立ち会い、新生児医療について学ぶ
  • 正常新生児の診察に立ち会い、新生児の生理学的特徴を理解し基本的診察法を身につける
  • 病的新生児の診療に立ち会い、新生児特有の疾患ならびに治療法に関する知識を深める
  • 定期診察後の母親へのICに立ち会い、親の不安や疑問とその対応法を知る

(6)成長・発達

乳児健診に立ち会い、特に乳幼児期の発育・発達を理解する

到達目標

  • 原始反射の消失と立ち直り反射の獲得を通して、乳児期の正常発達を理解する
  • 発達・発育の遅れに気づき、適切な対応が取れる。

4.研修スケジュール

指導医と共に回診できる時間(8:00AM過ぎ)までに病棟へ

外来予定は予定表参照

週間予定
月曜日 17:00~ 周産期カンファレンス(5東 CR)
水曜日 12:00~ 病棟カンファレンス(5東 CR):担当患者のプレゼンテーション
第2週 18:00~ 医局会
第4週 18:00~ CPC(第123会議室)
木曜日 17:00~18:00 抄読会(5東 CR):研修医も月1回は当たるので準備*2
研修期間中の予定
  • 研修レポート提出(研修修了時まで)

*1当科における専門外来

各領域の専門医による外来:アレルギー(気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど)、小児リウマチ性疾患・膠原病(JIA、SLE、若年性皮膚筋炎、シェーグレン症候群、自己炎症性疾患など)、児童精神疾患(ADHD、自閉症スペクトラム、不登校、うつなど)、小児循環器疾患(先天性心疾患、不整脈など)、小児神経疾患(北大小児科医師:てんかんなど)、その他:川崎病フォローアップ、糖尿病・内分泌疾患、腎疾患など

*2抄読会における論文選択基準

  • 原則として1年以内に出たMajor Journal/各領域のTop Journalに収載され小児科に関連したOriginal Articleから選ぶ
  • Nelson's Textbook of Pediatricsや総説論文(Review article)で背景をよく理解しておく
  • 小児科研修中に担当もしくは印象に残った症例に関するものが望ましい