輸血検査

輸血検査室は、臨床検査技師が輸血用血液製剤を安全で安心な輸血実施のために、輸血用血液製剤の検査・管理を24時間体制で行っています。

業務概要

輸血用血液製剤の一元管理

  • 血液センターから運ばれた血液製剤を温度管理された専用の「冷蔵庫」「冷凍庫」に保管しています。
  • 血液製剤の種類

濃厚赤血球製剤 献血された赤血球に保存剤を添加したものです。様々な原因で赤血球が不足している貧血状態の際に用いられ、体内に酸素を供給します。
新鮮凍結血漿製剤 献血された血液から分離した血漿成分を速やかに凍結したものです。血漿中には蛋白や種々の凝固因子が含まれています。出血したときに血を固める働きをする凝固因子などが不足したときに用いられます。
濃厚血小板製剤 献血者から特殊な装置を用いて採取された製剤です。出血を止めるのに必要な血小板が不足したときに用いられます。
アルブミン製剤 アルブミンは血漿蛋白の約60%であり、循環血液量の維持に大事な役割を果たしています。大量出血やアルブミンが喪失したときに用いられます。

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濃厚赤血球製剤

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新鮮凍結血漿

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濃厚血小板製剤

輸血検査

血液型検査

ABO式血液型とRh(D)式血液型検査を行っています。

不規則抗体検査

過去の輸血や妊娠により不規則抗体がつくられることがあり、これが輸血用血液製剤と反応し副作用を起こすことがあります。このような副作用を未然に防ぐため不規則抗体の有無を事前に検査します。

交差適合試験

輸血する血液製剤の適合性を確認する検査です。

当院では右の写真の自動機器で検査を実施しています。

患者さんの血液型や輸血歴、不規則抗体の有無および血液製剤の管理はコンピューターシステムで行っています。

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その他の業務

  • 輸血副作用発生状況の把握
  • 血液遡及調査対応
  • 輸血関連情報の発信
  • 輸血療法委員会